恋のカルテ

看護師さんの言っていた通り、確かにあまりよいデータではなかった。

けれど、緊急に何らかの対処が必要なものではない……ということは、私にも判断ができた。

看護師さんにしてみたら、報告必須のデータなのだろうけど。

渡された時にきちんと確認しておけばよかった。

時すでに遅し、後悔先に立たず。

何でもいいけれど、また不出来な研修医としての自分を佐伯先生に晒してしまった。

小さな寝息を立てている先生を見下ろして大きなため息を吐く。

「……あ、タブレットだ」

枕の下に見えたのは、携帯用の端末。


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