恋のカルテ
「ほんとだ。もう八時……ごめん、私帰らないと」
「ああ、彼氏か。じゃあ、送るよ。それくらいさせて……て言ってもタクシーでだけど」
「そう? じゃあ、お言葉に甘えて」
「それじゃあ、着替えてこようよ」
森くんと研修室を出て、ロッカールームへと向かう。
白衣を脱いでハンガーにかけると、結んでいた髪をほどいて手櫛で整えた。
それからバックを持って外に出る。
すると森くんは床にしゃがんでスマートフォンをいじっていた。
「ごめん、待った?」
「ううん、全然。行こうか」
私たちは外に出てから正面玄関に回り、客待ちのタクシーに乗り込んだ。