恋のカルテ
少しだけなら泣いていいよ、そう言われているみたいだった。
先生が戻ってくるまでに泣き止む自信なんてなかったけれど、もうそんなことを考えている余裕なんてなかった。
しばらくして戻ってきた先生は、ペットボトルに入ったスポーツドリンクとコップを私の目の前に置いた。
「どうぞ。これなら飲めるかなと思って持ってきた」
「……はい、ありがとうございます」
涙を指で拭い鼻をすすると小さく頭を下げる。でも、涙は止まらなかった。
「別にムリに泣き止まなくてもいいんじゃねえの」
ボソ、と先生は言ってキッチンに戻り、氷の入ったグラスとウイスキーのボトルを持ってきて私の隣に座る。