恋のカルテ
私は驚いて先生を見る。
するともう既に、私の体は宙に浮いていた。
抱きかかえられた体は、あっという間に別の部屋へと運ばれていく。
それから先生は私を、まるで大切なものを扱うようにベッドの上へ下ろした。
「……あの、先生」
いくら酔っていても、これからどうなるのかくらいわかる。
「待って下さい」
「なに? シャワーは終わってからでもいいだろう」
いいながら先生は私のワンピースを器用に脱がせると、無造作に放り投げた。
「そ、そうじゃなくて」
「じゃあ、なに?」
私たちは、出会ってまだ数日で、お互いのこともよく知らない。
そんなことよりも何よりも、私は先生のことを好きじゃない。
だから恋人同士になるなんて……ムリに決まってる。
「私、帰ります!」
大きなベッドから飛び起きると、すでにはぎとられていたブラジャーをフローリングの床から拾い上げ、どこにあるのかも分からないワンピースを探した。