恋のカルテ

連続勤務の中で仮眠時間は与えられているにしても、固い病院のベッドじゃ体は休まらないだろうし、いつ呼び出されるかもしれない。

そんな状況の中では、こんなふうにぐっすりと、眠ることなんて出来ないのだろう。

……なんて想像めぐらせていたら、無理やり起こすのがかわいそうになってしまった。

だから仕方なく、私も目を瞑った。

寒くはなかった。人の体温がこんなに温かくて心地いいものだったなんて、久しく忘れていた。

それに先生の寝息と心音が、まるで子守歌のように聞こえて。

やがて私も、深い眠りへと落ちていった。


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