【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
モスコミュールに口をつければ
安心感からか浮かんだ涙がポロリと流れ落ちた。
慌てて左手の指で涙を拭きとると
「ごめん理沙。大人げなかった」
優しい声にまた涙が零れ落ちる。
「課長のそんな優しい声も優しい眼差しも久しぶりですよ」
震えた声で伝えれば
「課長って言った?」
綺麗な長い指でそっと私の涙をふきとった後、頬をそっと抓る。
「急には変えられないです」
「努力して」
「はい」
返事をするとやっと抓っていた手が頬から離れ
代わりに優しく頬を撫でる。
そんな事されたら今度は私が勘違いしそうだ。