【完】 Squall  ~いくつもの恋をして~



「俺、やっぱりバカだ」


「そうですよ。バカすぎます」


言ったあとでしまったと思った。


さすがに上司に向かってバカは言い過ぎだ。


「す…すみません」


頭を下げると優しい眼差しは再び冷たい視線へと代わり


「今、課長って思った?」


「だって課長は課長なんだからそんな簡単に切り替えられないですよ」


「あいつは切り替えてるだろ」


またそこか…


「わかりました。これからは桐谷さんとお呼びします」


「じゃあ俺がkennyな」


「は?」


「俺もkennyって呼ばれてたの知ってるだろ」


「いや、待って下さいって。私がkennyって呼んだら初恋を知ってる人はみんな勘違いしますから」


「させときゃいいじゃん」


「フェイクでいいんですか?」


「冗談じゃねぇ」


もう笑いそうで説得する気も喪失してきた。








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