委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
「わたしですけど」


 真琴さんがすぐにそう答えると、「向こうで話をしましょう」と先生は言い、二人でどこかへ行ってしまった。

 ふーん。真琴さんの苗字って、“田村”だったんだ……って、えっー。すごい偶然だわ……


 ひとり残され、きょとんとしていると、病室の扉が勢いよく開かれた。


「玲奈!」


 相原君だった。もう歩いて大丈夫なんだろうか……


「真琴は?」

「え?」

「あいつの声がしたけど、今はいないみたいだな?」

「え、ええ。先生とどこかへ……」

「そうか。ちょうどいいや」

「え?」


 何だかよく解らないけど、相原君は焦ってるというか、慌てているような様子だった。


「玲奈……」

「は、はい」

「えっと……」


 ところが今度は一転し、相原君は言いにくそうに口ごもってしまった。私はわけがわからず、ただ茫然と彼を見つめた。


「赤ん坊は、どうなったのかな?」

「へ?」

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