LOVE or DIE *恋愛短編集*
「お前、誰にも余計なこと言ってねえだろうなっ!?」
あまりの剣幕に驚いて、彩萌は振り返って後ずさった。
はっきり言って、今の今まで忘れていたのだ。
誰にも口外しようがない。
「い、言ってないよ。ただおばさんが―――」
「ばばあ、何か変なこと言ってやがったか?」
悠太の『ばばあ』という言葉に、一瞬だけ彩萌は顔をしかめる。
「おばさん、心配してるのよ。春くらいからなんだか様子がおかしかったって。そしたら、悠太にフリージアのこと聞かれたのもちょうどその頃だったかなって思い出して」
早口にそう説明すると、悠太は目を見開いて固まった。
「春ごろから―――変だったって?」
と、彼は彩萌の言葉を繰り返す。
コクリと頷き、悠太の目を覗き込む。
「何かあったの?先輩が引退したってだけじゃ、ないんじゃないの?」
彼は答えなかった。
ただ頭を抱えて小さく唸るような声を出す。
「―――大丈夫?」
もう一度声をかけると、悠太はゆっくり顔をあげた。
あまりの剣幕に驚いて、彩萌は振り返って後ずさった。
はっきり言って、今の今まで忘れていたのだ。
誰にも口外しようがない。
「い、言ってないよ。ただおばさんが―――」
「ばばあ、何か変なこと言ってやがったか?」
悠太の『ばばあ』という言葉に、一瞬だけ彩萌は顔をしかめる。
「おばさん、心配してるのよ。春くらいからなんだか様子がおかしかったって。そしたら、悠太にフリージアのこと聞かれたのもちょうどその頃だったかなって思い出して」
早口にそう説明すると、悠太は目を見開いて固まった。
「春ごろから―――変だったって?」
と、彼は彩萌の言葉を繰り返す。
コクリと頷き、悠太の目を覗き込む。
「何かあったの?先輩が引退したってだけじゃ、ないんじゃないの?」
彼は答えなかった。
ただ頭を抱えて小さく唸るような声を出す。
「―――大丈夫?」
もう一度声をかけると、悠太はゆっくり顔をあげた。