Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「では、俺はこれで…」


俺は一旦、紗耶香お嬢様の部屋から出た。

廊下に出た俺は深い溜息を吐いて、首許を締めつける蝶ネクタイをウザそうに緩める。

年寄りの執事は嫌だと言って、急遽使用人の息子である俺が執事をやらされる羽目になった。


大学のレポートだってあると言うのに…

中学生のお世話なんて・・・



布津子様に似て、美人なのは認めるけど。

ツンとすました偉そうな顔は気に入らない。


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