Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「遅いっ!!」


「申し訳ありません…紗耶香お嬢様。御用と言うのは?」


「呼んでみただけ」


「・・・」


用もねぇのに…俺を呼ぶなっ!

顔には笑顔を作り、心の中では悪態を付いていた。


「瀬川って何歳?」


「21歳です」



「ふうん…普段は何をしているの?」


「大学に通っています…」


「どこの大学?」



「どこって…怜様と同じ東大です」


「へぇー意外と頭いいんだ・・・」


紗耶香お嬢様の言葉には少々棘があった。俺は相変わらず、笑顔を作り流していく。





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