Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
お爺様がそれを訊いて、神楽坂家存続に危機感を呈して遺言状に、俺の結婚を相続の条件に加えた。


「1年以内に結婚、2年以内に子供か・・・」


「結婚する気…本気でないんですか?」


「…お婆様は亡くなったが、叔母様がまだ健在だ。当主と言っても…俺は飾りで…親族たちは俺に従わず、叔母様の言葉ばかりに従う。俺の妻となる女性は不幸だ…」



「色々と御曹司は大変ですね…」



俺は妻を母の二の舞にはしたくない。


俺は度重なるお婆様の邪魔に怯んでしまい、恋愛からは遠ざかってしまった。


仕事と部屋を往復するだけの生活。



そんな生活の中。


一人の女性が俺の前に現れた。

< 42 / 355 >

この作品をシェア

pagetop