Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
隣に座って黙り込む怜に話しかけた。


「1回目は上京して半年、2回目は丁度1年前…2回目はさすがに…一人でも産むって言ったけど…裕也に『俺と子供どっちが大切なんだ!?』と責められて…泣く泣く中絶しました」


怜の沈黙が怖い。


「怜…何か言ってよ!?」



「俺は出来ても、君に中絶はさせない。必ず産んで貰う」


「2回の中絶で不妊症になってる可能性だって…あるでしょ?」


「それは検査を受ければ、わかるコトだ」


怜は自分の子供を産むのは私以外に考えられない様子。


「私以外に女なんて…幾らでもいるでしょ?」


呼び出しのアナウンスが私達の会話を遮った。


「行かなきゃ…」


「俺は待ち合いで待っている…」


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