嫌われ者に恋をしました
コンビニを出て歩きながら、隼人は雪菜の手を握った。
「やっぱり嫌?映像をとっておくなんて」
「……いえ。ちょっと怖かっただけです」
「怖い?昨日のこと、思い出した?」
「えっと、そうではなくて。そんな映像があったら……、瀬川さんの生活を壊してしまうのかもしれないと思って」
それを聞いて隼人は少しムッとした。
「この期に及んでまだあいつのことを気にかけるんだ?」
「そ、そういうことではありません」
雪菜は隼人の機嫌が明らかに悪くなったのを察知して、不安な瞳で見上げた。
「じゃあ、どういうことだよ」
「わ、私のせいで人の生活を壊してしまうなんて、……怖いと思うだけです」
「雪菜のせいじゃないだろ。あいつが酷いことをしたんだ」
「……それは、そうですが」
昨日は俺のことしか見えないって言っていたくせに、瀬川のことを気にかけるなんて。
「本当は、まだあいつことが好きなんじゃないの?」
「ち、違います!そんなことありません」
「そんなに焦ったりしてさ」
雪菜は泣きそうな顔をして隼人を見上げた。