お姫様の苦悩。



『...、ありがと。』



透に後ろから抱き締められたまま、お礼を言えば目の前にはすごく不機嫌な顔をした愛司彼方がいて。



なんでこの人が怒ってるの....?



「ねえ、俺の彼女から離れてよ。」



「嫌です。てかこいつあんたの彼女なんすか。」



「うん、そう。」



「芽依、ほんとにそーなの?」



透がこっちを見て聞いた。



ないない、絶対ありえない。



『そんなわけないでしょ。この人が勝手に言ってるだけ。』



「あれえ、心外だなあ。」



へらへらと笑う愛司彼方。



「そーゆー訳なんで、芽依に近寄らないでください。」
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