【完】恋愛条件
「そんな、かしこまらなくったっていいのよ!
何か、朱祢には勿体無いくらいね♪」
『ちょッ、お母さんッ!!』
「あら、冗談よっ!」
゛それじゃ、行ってらっしゃーい!゛
ニコニコ笑いながらパタンとドアを閉めた。
取り残された、私と蓮。
「お前の母ちゃん面白いな…」
『いや、なんか変人でごめん…』
蓮も呆気にとられて、お互いに苦笑い。
でも、唯一の救いはお父さんが居なかった事。
居たら蓮の事怒ってただろうなぁ~
想像しただけで背筋が凍る。
「今度、親父さんにも挨拶しなきゃな…」
『えっ!』
そ、それって…っ
カーッと熱くなる頬を両手で抑える。
蓮も顔を真っ赤にして顔を逸らしたまま。
「ほ、ほら、行くぞっ」
『う、うん!』
お互いぎこちないまま、蓮に差し伸べられた手を私はそっと握り返した。