憂鬱なソネット
………なにそれ。
この変人。
腕時計も、置き時計も、持ってないってこと?
じゃあ、どうやって時間を知るわけ??
「………テレビとか、ケータイとかで、時間を見るんですか?」
あたしがおそるおそるたずねると、寅吉は案の定、「どっちも持ってませんけど」と言った。
なるほど、腕時計も持たず、ケータイも持たず………
「だから今日、遅刻した上に連絡なしだったってわけね」
あたしは、少し恨みがましい目で寅吉を見る。
すると、寅吉が、「えっ」と意外そうな顔をした。
「俺、今日、遅刻しました?」
ーーーーーはぁっ!?
なんだって!?
遅刻した自覚なし!!??
「ええ、遅刻でしたとも!!
それも大幅にね!!」
あたしはもはや寅吉に気を遣うのが馬鹿らしくなってきて、猫かぶりをやめて本音をぶちまけることにした。
この変人。
腕時計も、置き時計も、持ってないってこと?
じゃあ、どうやって時間を知るわけ??
「………テレビとか、ケータイとかで、時間を見るんですか?」
あたしがおそるおそるたずねると、寅吉は案の定、「どっちも持ってませんけど」と言った。
なるほど、腕時計も持たず、ケータイも持たず………
「だから今日、遅刻した上に連絡なしだったってわけね」
あたしは、少し恨みがましい目で寅吉を見る。
すると、寅吉が、「えっ」と意外そうな顔をした。
「俺、今日、遅刻しました?」
ーーーーーはぁっ!?
なんだって!?
遅刻した自覚なし!!??
「ええ、遅刻でしたとも!!
それも大幅にね!!」
あたしはもはや寅吉に気を遣うのが馬鹿らしくなってきて、猫かぶりをやめて本音をぶちまけることにした。