この思いを迷宮に捧ぐ

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「あなたの勇気に敬意を表します」

自室の続きになる控えの間に、呼び寄せたまではいいものの、跪いて顔を伏せたままの兵士に、どうやって感謝の気持ちを表せばいいのかわからない。

「勿体無いお言葉でございます」

彼が証言することで、家族に危険が及ぶかもしれず、事前に住み処を移した上、監視をつけている。

どれほどの心労を、彼とその家族に強いたのか、計り知れない。

議会の時とは打って変わって、全くこちらを見ることのない兵士に、どうやって褒美を持たせればいいのか思案する。


仕方なく、そっと彼の手を取り、小さな澄んだ石を乗せた。

「ささやかですが、お礼です。あなたの清廉なる心のようだと思って選びました」

はっとして顔を上げた兵士の頬は真っ赤だった。

「陛下こそ!」

ぎゅっと熱い手で指を握り返されて、千砂は少し驚いた。

「陛下は、この国の良心です。国を清めてくださるのは、あなた以外にいません」

時々、こうして無心に応援してくれる人がいる。

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