この思いを迷宮に捧ぐ
「あんたが、ちゃんと女王として、自分の大事な国だと思えるなら、好きにすればいいじゃん」

その言い方が耳につくのは、なぜだろう。まるで私自身が女王になりたくなかったことを見透かしているみたいだ。

「当然潰すのは賛成なんだけど、あんたが自覚を持って立て直すってのも、まあいい気がするな」

表情も温かみを帯びた翠は、ただでさえ精巧な作りの顔立ちが際立って、さすがに千砂も直視できなくなった。


「何、俺のこと好きになった?」

脳天気にそう聞いてくるから、千砂は完全に平常心を取り戻す。
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