この思いを迷宮に捧ぐ

夜は冷える気候だから、長袖ではあるものの、確かにその下のワンピースは生地が薄く、彼女の肩からの柔らかいラインをはっきり映す。

まじまじと見そうになって、翠は慌てて目をそらした。

千砂の感じる人の視線は、自意識の問題じゃないということだけは、翠にもよくわかった。


「確かにこれならちょうどいいみたい。ありがとう」

かすかに微笑む千砂の表情が清らかすぎて、翠は彼女の顔も直視できなくなった。

「早く寝なよ」

背中を向けてそう言うのが精一杯だ。
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