この思いを迷宮に捧ぐ
嫌いじゃないけど、恥ずかしい。
母のおしゃべりに付き合わないといけないやら、義母や翠がそれに巻き込まれて困ってないか気になるやらで、千砂はあまり落ち着いて食事が取れない。
「まあ、陛下、あまり召し上がってないのでは?」
気がつくと、いてもたってもいられないらしく、席を立って皿をのぞきに来る。
あなたのせいですよ、とも言えず、千砂が咳払いをするが、母はめげない。
身内だけの席とは言え、本来は食事中に席を立つなんてマナー違反だ。
「何とかスープは飲めるのですね。子供の頃と同じ!ねえ、スープのおかわりを持ってきてくださらない?早めにね!」