この思いを迷宮に捧ぐ

金色の糸のような髪の束に囲まれて、ようやく満足できる頭の軽さになったとき、千砂は新しい自分が生まれたような気がした。

幸福感に包まれて、不思議に柔らかな土の上に横になったら、いつしか眠り込んでしまったらしい。

「こんなところがあったんだな」


すぐ近くで声がして、千砂ははっと目が覚めた。

暗い中でも明かり一つ持たずに、翠が下りてきていたのだった。
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