この思いを迷宮に捧ぐ
思い立ったらすぐに実行に移すのは、意外に大胆で胆が座っているのかもしれないと思う。
千砂の方は何を言われるだろうかと、身構えていた。
伝統的に、土の国の王族で、女性なら長く伸ばすものだから。
「短いのもいいな」
何のことだろうと、傍らの翠を見上げる。
想定外の言葉だったから、千砂には理解ができなかった。
「肌に触れやすいし」
さらりとサイドの髪を掬い上げたと思えば、もう首筋に唇の感触を覚えた。
「な」