この思いを迷宮に捧ぐ
ヤバい。
暗い中での石のキラキラのせいか、確かに雰囲気に飲まれてると、翠は自覚する。
「あー、あれだ、義務」
「は?」
「あんたさ、いまだにあり得ないタイミングで俺の腕をほどいたりするし。そういう不自然さをなくすために、夫婦らしく振る舞う義務を果たすためには、多少のトレーニングもいるだろ」
「ああ、...そういうこともあったわね」
そんなわけないだろう、と言いたいところだが。
翠にとっては随分好都合な展開だ。