この思いを迷宮に捧ぐ
一回投獄されてみればいいのだ。
いつもいつも無責任な発言で私を翻弄するのだから。
もう翠の方を振り返りもしない。
廊下にまで吹き抜ける、砂混じりの風が、心地よく感じられて、千砂ははっとする。
そんな感覚は、いつ以来だろう。子どもの頃まで遡らないといけないくらい前のような気がする。
水の国の王子は、水の国そのもの。
いずれ国王となる夫婦が大切に育めば、子どもも国もあのように健やかに育つのだ、きっと。
部屋に戻るなり、次々に浮かぶ国策のキーワードを、紙に書き連ねる。