この思いを迷宮に捧ぐ
くくっと笑う翠は、いたずらっ子のようで、深刻さが感じられない。
そこで暮らす二人を想像してみて、千砂は言った。
「とても寒い土地なのね?こんなに強いお酒が名産なら」
雪もたくさん積もるのだろう。
豊かな水量を誇るあの国は、南部でも冬は雪が降るはずだ。
1日の寒暖差が大きいだけで、雪は滅多に降らない土の国とはずいぶん違う。
どんな雪景色なんだろう。
千砂は早くもくらくらし始めた頭で、本で読んだだけの情報を思い出して、景色を思い浮かべてみる。