この思いを迷宮に捧ぐ

「訓練するの。毒と同じよ。少しずつ体を慣らせばきっと強くなるわよ?」

上気した頬で、似合わない物騒なことを言う。

「それに、翠は酔った私に何もしないでしょ」

くすりと笑うと、年より幼く見える。

...そう言われたら余計何もできなくなるとわかってて言ってるんじゃないだろうな?千砂にそんな高度な防御策が使えるのか?

翠は千砂の表情を探るが、彼女は珍しく眠そうに目を擦るだけだった。


「あんた化粧しない方がかわいいな」

翠が思わずそう呟くと、千砂は首をひねる。

「暗がりだからそう見えるだけよ」
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