この思いを迷宮に捧ぐ
「じゃあ、そろそろ酒はこの辺にしとかないと。目がヤバいぞ」
翠が千砂のコップを取り上げて飲み干してしまう。
「あー。せっかくおいしく感じられる貴重なお酒だったのに」
残念そうに唇をとがらせる千砂がかわいくて、翠は思わずキスをする。
これくらいは許されるかな、と危なっかしい境目を見極めながら。
「それは俺には嬉しい感想だけど。飲むのはまた今度な。早く寝ろ」
「いつもは翠の方が早く寝ちゃうくせに」
「うるせえな。今夜はあんたが先に寝ないといけないの」
「何で?いつも遅いから大丈夫よ」