この思いを迷宮に捧ぐ
今も劇団の中でのトップは煌だ。国王直属の組織である上に、国立劇場の楽屋のいくつかは、常に彼らのために押さえられている。

「公演がある時には、できるだけ会いに来るから」

思いつめた様子の晁登に、千砂が言葉を重ねると、ふと、晁登が目覚めたような顔つきになって、瞬きをした。



「俺、ここに引っ越すよ」



「……はい?」





晁登が、その言葉の通りに妹の彩菜(あやな)を伴って楽屋に住みついたのは、ほんの数日後のことだった。



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