この思いを迷宮に捧ぐ
「わかってる。だから、明日の分も、明後日の分も」

急ぐように耳元で響いた低い声に、どきりとした。


食むように繰り返されるキスは次第に深くなって、反対に千砂の呼吸は浅くなる。


千砂は、晁登のキスに合わせて無意識に明日、明後日、3日目、4日目…と数えていた日数も、早いうちに全く分からなくなった。


「千砂。息を吸って」

「は、い」

「まだ足りないから、ちゃんと息してて」


どれくらい、会えないのだろう。

…もしかして、ずっと?

千砂の不安が晁登に伝染したように、彼は何も言わずに強く彼女を抱き締める。千砂は、ここで時間が止まればいいのにと思った。




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