仲良し8人組
家に戻り朝食を食べながら、新聞を開く。
私にとっては日常的な事だった。
が、そこで日付が可笑しい事に気が付いたのだ。
日付自体は何も変な所は無い。なのに、西暦が私の記憶にある年から3年後へと変わっていたのだ』
今のひなと全く同じ状態だ。
サトさんは、本当の事を言っていたんだ。
自分も私と同じ経験者だと。
だとすると、この続きはこれから私に起こる事が書かれている筈。
緊張からか、ひなの手の指からは汗が酷く、指で掴んでいる場所がしわくちゃになっている。
それでも自分にこれから何が起こるのかという不安な気持ちからページを捲る手が速くなった。
『取り敢えず現状を把握する為に知り合いへと連絡を取ったのだが連絡はつかず。当然、サトシとも連絡がつかなかった。
外へ出ても誰も私の話を聞いてくれない。それどころか見てもくれない。
簡潔に言えば、私は消えた存在となっていたのだ。
そんな時、私の家にサトシを探して幼馴染みのケイコがやって来た。
私とサトシは同じ家に住んでいたのだが、仕事でサトシは殆ど家に帰ってくる事は無かった。だからこそケイコと出会う事が出来た訳だ。
私は運が良かった。
そう言えるだろう。
ケイコは私の事を見えるし、話す事も出来たのだ。
ただケイコ以外の人は誰も私が見えないし、話す事も出来なかった。
それが分かった瞬間、これは記憶を消す事によって起こったのだと理解出来た。
自分が発見したものだ。
分かって当然だ』