仲良し8人組
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来た道を戻り、再び廃屋の前を通過する。
が、日下部はチラッと廃屋を見た瞬間、思わず首を傾げた。
あれ?
何でさっきここに来てたんだ?
そんな疑問が頭を占める。
だが、今は中学校へ急いで向かわなければならないという事が日下部の中では最重要事項。
だからか、ぶんっと一回頭を振るとそのまま中学校の校舎へと走って行った。
この間まで使われていた校舎はまだ廃校という雰囲気は全く無い。
が、辺りが既に暗くなっている今目にすると、自然と不気味な雰囲気は漂っている。
その雰囲気に臆すること無く、日下部が校舎へと足を踏み入れた。
校舎の中は外よりも暗く、目が慣れるまでは周りが殆ど見えない。
その為に走るのを止めて歩きに変える。
木造の校舎は歩を進める度にミシッ…、ミシッ…と嫌な音を響かせる。
少し進んだ所で、日下部の耳に微かに女性の声が届いた。
話しているというよりは、泣き声の様な響き。
その声が聞こえてくる場所は上の方からだ。
次第に日下部の目が周りを捉え始める。
日下部の目に映る階段。
それを期に再び駆け出すと、そのまま階段を駆け上がって行った。
階段を上る毎に大きくなる女性の声。
ヒック…、ヒック…と聞こえてくるその声から判断するに、やはり女性が泣いている声のようだ。
3階に着くと、その声が何処から聞こえてきているのかがハッキリ分かる。
3階の廊下を突き進んだ先にある部屋からだ。