仲良し8人組
「何でも3年前位に人が溶けて消えた!って警察に通報してきた人がいたとか。その話から派生したんじゃないかって言われてるんだけどね」
「へぇー」
話の出所が分かっているのなら、そんなに怖いっ!とは思わない。
が、溶けて消えたというのはまた信じられない様な話な訳だが。
人間が絶対に溶けないという訳ではないが、真由美の話からすると単なる噂話という感じだ。
第一、溶かそうと思ったらどれ程の薬品が必要か。また、何時間掛かるのかを考えたらそう易々と溶けるものでは無い。
まあ、それが呪いの類でない限り。
「なんかねー。ルールがあるらしくって、そのルールを間違えると溶けて消えるんだってさ」
「ルール?」
ゲームみたいな感じだからルール?
再び首を傾げるひなに向かって真由美は声のトーンを落として続きを口にする。
「もし、誰かに殺されたのならば犯人の名前を言わなければならない。
その犯人の名前を間違えたら、知り合いを3人殺さなければならない。そうしないと自分がこの世界から溶けて消えてしまう」
「…………」
怖いと言えば怖いが、怖くないと言えば怖くない話。
いつもならビクッと肩を揺らし顔を歪めている筈のひなの顔が今は至って普通のまま。
「あれ?怖くなかった?」
「うーん。あんまり」
「マジで~。失敗した~」
ひなの予想外の反応にガッカリして肩を落とす真由美。さっきまで笑っていた顔がどんよりと暗くなる。