仲良し8人組
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自分の家に着いたひなは、玄関にドスッと腰を下ろした。
はぁ…と小さな溜め息を吐き、目頭を抑える。
この家に入った途端、どっと疲れが押し寄せてきたのだ。
本当は夢なんだと思って、このままベッドで寝てしまいたい。
そしたら、次に目が覚めた時にはいつも通りの世界に戻っているんじゃないか…と思ってしまう。
それでもサトシに頑張ると言った手前、何もせずに寝てしまうというのも何だか嫌だ。
例えこれが夢だとしても……。
ひなは、ふぅっと息を吐くと、手に持っていた鞄からスマホとピンクのノートを取り出すとノートを捲った。
電話番号が分かる相手にまずは電話をする。
そう思ってノートを捲っていたが、
「あっ、その前に実家に掛けてみようかな」
そう言いながら一番に実家の電話番号をタップしていく。
フルネームを知っている知り合いとサトシは言っていたが、それなら親もはいるのでは?と思ったのだ。
が、スマホから流れてきたのは『この電話は現在電波の届かない所にあるか、電源が入っていない為、繋がりません』という音声案内だった。
梓と夢の時と同じ。
「駄目……か」
そんなひなの呟きが静かな家に響いた。
次も繋がらないんじゃ……。
そう不安になるが、意を決して次の番号をタップしていく。
次は勝也だ。