仲良し8人組



プツッという音と共に流れてきたのは、やはり音声案内だった。



『お掛けになった電話番号は現在使われておりません』



音声案内だったが、梓や夢に掛けた時と種類が違う。


勝也の番号は使われていないらしい。



携帯番号、変えたのかな?



3年も経っているんだったら、番号を変えていたっておかしくない。


ひなは首を傾げながらも、次の相手へと進む。


太一、卓と電話を掛けるが、この2人も梓と夢と同じ音声案内が流れる。



ここまで繋がらないと、もう誰にも繋がらない気がする。



そう思うだけで小刻みに震える指先。


後、番号の分かる最後の相手は明だけだ。



明も繋がらなかったら……。


どうしよう?



不安な気持ちを抱えたまま耳へとスマホを当てる。


『お掛けになった電話番号は現在使われておりません』


無情にもその音声がひなの耳に響いた。


勝也と同じで明も番号を変えていたのだろう。



どう…しよう?


次はどうしたら良い?



聞ける人もいないのだから、自分自身にそう問い掛けるしか出来ない。



中学、高校のアルバムを見たら、実家の電話番号が分かるかもしれない。


でも、……誰の?


誰に電話したらいい?



ハッキリ言ってしまうと、ひなはそんなに人の名前を覚えていない。


名字やアダ名なんかは思い出すけれど、フルネームで直ぐに思い付く人なんて殆どいない。


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