ミク。
翌日、明け方近くだった為とクリスマス休暇を出していた軍人も多かった為の人手不足で、いつもより討伐一般参加者募集の声が騒がしく辺りを駆け回り、これを耳にしたユキは姿を見られないよう細心の注意を払いながら出掛けようとしていて、あれからずっと興奮状態で一睡も出来なかった陽菜はベッドから起き出して見送りをしようか否かで迷っているうち、一瞬で風のように出て行かれてしまい、溜息した。

【‥お姉さま…】

簡単な見送りをしたらしい珠里夜が裏口から戻ってきた為声を掛けると、彼女は珍しくこんな時間にベッドから顔をもたげた彼に薄く笑みながら近づいて来て、その少女のように貧弱な細い身体を今一度優しく寝かし付けてくる。

《やはり起きていたのですね。徹夜は身体に毒ですよ?今からでも良いので寝て下さい》

【でもっ、】

《冬なら心配しないで。またお金を貰って無傷で帰って来ます。だから、ね》

しかし、陽菜は大人しく従うのでは無く、不安そうな顔に他者へ向ける怒りも宿しながら瞳を曇らせ、今まで聞くに聞けず、二人の為を想い、何も気付かないフリをしていたとても重要な事を聞いて来た。

【でも、また血の服になるよね…?】

《っ…!!》

【私‥知ってる。ユキは隠してるけど、外の何処かで血を流してから家に来るって!お姉さまはその服かりて洗っても取れない時は捨ててるんだ…‥。ねぇ…ねぇお姉さま討伐って何!?ユキはどうして血をつけて来るの?ねぇ、教えてよ!!?】
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