ミク。
チクチクチクと時を刻む時計の秒針の音がやたら鋭く耳に入り、自分の腕枕で気持ち良さそうに眠り、小さな寝息をたてている陽菜がやたら気になって身体が火照り、外は寒い十一月後半だというのに一人だけ熱さを感じてとても眠れたモンじゃないユキは余った右手で美しく色っぽい顔を覆いながら奥歯を一度ギリギリと強く噛んで一瞬息を止めたり暗闇の天井を見つめたりしていた。
「~クソ…」
こんな事なら酒なんか飲むんじゃ無かった。という後悔が脳裏をかすめてゆくが、主な原因は《明日はきっちり丸一日休みなんですから晩酌に付き合いなさい》と云って彼が寝付いた布団から抜け出して帰ろうとしていた背中を呼び止めた珠里夜にあるのでは無く、勧められるまま最近飲み慣れてきたばかりの酒を御猪口で五杯飲んだ事でも無く、むしろ大人になるに向けて思春期の後半を迎えて今まで以上に勝手に事あるごとに追い詰められている自分の心身のせいだという事は薄々気付いていたが、どうしてもここは酒を飲んだせいにしておきたい。
「無理だ‥あーもぅ消えろッ!」
陽菜が陽菜だったから好きになったくせに、女の子だったら良かったなんて思うな!そもそもキスだけ出来れば良い。それ以上はしたらイケナイ!仮に出来たとしても、こんな汚れの有る僕がするな!!と、ユキは何度も何度も卑しくて、惨めで、最低な自分自身を叱りつけ、時刻は丑の刻まで簡単に過ぎていく。
「~クソ…」
こんな事なら酒なんか飲むんじゃ無かった。という後悔が脳裏をかすめてゆくが、主な原因は《明日はきっちり丸一日休みなんですから晩酌に付き合いなさい》と云って彼が寝付いた布団から抜け出して帰ろうとしていた背中を呼び止めた珠里夜にあるのでは無く、勧められるまま最近飲み慣れてきたばかりの酒を御猪口で五杯飲んだ事でも無く、むしろ大人になるに向けて思春期の後半を迎えて今まで以上に勝手に事あるごとに追い詰められている自分の心身のせいだという事は薄々気付いていたが、どうしてもここは酒を飲んだせいにしておきたい。
「無理だ‥あーもぅ消えろッ!」
陽菜が陽菜だったから好きになったくせに、女の子だったら良かったなんて思うな!そもそもキスだけ出来れば良い。それ以上はしたらイケナイ!仮に出来たとしても、こんな汚れの有る僕がするな!!と、ユキは何度も何度も卑しくて、惨めで、最低な自分自身を叱りつけ、時刻は丑の刻まで簡単に過ぎていく。