ミク。
翌日、早朝五時。朝食準備の為に珠里夜とほぼ同時に起きた陽菜が布団からこっそり出て行ってくれたお陰でやっと長い長い御預けタイムから解放されたユキは寝たフリでは無く、短い休息を手にする事が出来、急な睡魔に襲われた。

【ねぇねぇ、ご飯出来たから起きて?】

「…‥二人で喰ってて‥」

【一緒に食べるの!だってもぅ七時半だよ?】

「……‥‥疲れてる。だからあと少し寝る。」

【え~!】

もぅ。いつも早起きなのに今日どうしたの?大丈夫?と朝食が全部出来てテーブルに並べ終わった彼が呼びに来てくれたが、正直な所徹夜明けで精神的な疲労感があるユキはだるくて直ぐ様起きる気力が無く、一人で後から食べるから今は寝かせてくれ。という態度を取る。しかし普段の自分を良く知っている彼は放置してくれず、大丈夫?と心配して額に手で触れて熱を確認して来たり【少しは食べないと余計身体悪くなるんだよ?】なんて、普段はいつも彼本人が体調を崩した時に珠里夜か自分に云われている台詞を真似してきて、その挙げ句…。

【食べさせてあげる】

と云ってにっこり微笑むと一人分お盆に乗せて傍に運んで来て、更に火傷させない為に甲斐甲斐しくスプーンで一口分取ってくれたそれをフゥフゥするものだから、とてもじゃないが寝ていられないし、それを食べさせて貰った場合、平静を装い続ける自信があまり無いのが現状だ。…だから、つい。
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