ミク。
幸福な時間が経つのは早いもので、ひょんな事から再び最初の育母をしてくれた珠里夜の家に転がり込んで早くも一年目に入ったらしく、冬は一人黄昏て居間から夕暮れ色に染まる中庭を眺めていた。
「………」
一年目に入ったなんて、今日の昼過ぎ討伐で大きな働きをした褒美の金を天帝から受け取って内密でここに戻り、二人から聞かされるまで気付きもしなかった。ただ毎日が充実していて安らげて…。とは云えただで身を置かせて貰って居るのは気が引けた為と、他者に気付かれないようにする為、今まで通り武道会や討伐には毎回飛び入り一般参加したり、今回のように得た収入は食費や光熱費代わりにしてくれと伝えて全額彼女に渡していた。けれど、それ以上に価値がある物を得ている実感が冬にはあった。そしてそれはもちろん、春の事だ。
「…なんで、僕と同じなんだろ‥」
時折同じ男の子なのだと云う事を忘れてしまうくらい彼の事が可愛いと感じてしまう瞬間が増えて来た。
~春は、何かに興味を持ち、これをやろうと心に決めた事は何があろうと途中で投げ出さない強さを持っているようで、それに気付かされたのはここに転がり込んでから毎週金曜日放送の深夜アニメを春が見続けている事で、だ。
春はそれこそ酷い腹痛や下痢でも、救急搬送されてしかるべき高熱でも、とにかくそのアニメ放送開始時間五分前には必ず起き出してベッドから這い出してでもリモコンのスイッチを押してテレビの正面を陣取る子だったからだ。
「………」
一年目に入ったなんて、今日の昼過ぎ討伐で大きな働きをした褒美の金を天帝から受け取って内密でここに戻り、二人から聞かされるまで気付きもしなかった。ただ毎日が充実していて安らげて…。とは云えただで身を置かせて貰って居るのは気が引けた為と、他者に気付かれないようにする為、今まで通り武道会や討伐には毎回飛び入り一般参加したり、今回のように得た収入は食費や光熱費代わりにしてくれと伝えて全額彼女に渡していた。けれど、それ以上に価値がある物を得ている実感が冬にはあった。そしてそれはもちろん、春の事だ。
「…なんで、僕と同じなんだろ‥」
時折同じ男の子なのだと云う事を忘れてしまうくらい彼の事が可愛いと感じてしまう瞬間が増えて来た。
~春は、何かに興味を持ち、これをやろうと心に決めた事は何があろうと途中で投げ出さない強さを持っているようで、それに気付かされたのはここに転がり込んでから毎週金曜日放送の深夜アニメを春が見続けている事で、だ。
春はそれこそ酷い腹痛や下痢でも、救急搬送されてしかるべき高熱でも、とにかくそのアニメ放送開始時間五分前には必ず起き出してベッドから這い出してでもリモコンのスイッチを押してテレビの正面を陣取る子だったからだ。