ミク。
~午前十一時、咳も熱もすっかり治まったが二週間以上飲まず喰わずで全く体力が無くなっている春に一人で風呂なんか使わせられないからと冬に頼み、朝風呂を一任させた珠里夜は台所で朝食という名の昼食の支度をしながら重い溜息を溢し、涙しそうになっていた。
《こんな魔女…‥妖怪の、何処が姉かしら…》
自分がどれだけ酷な仕打ちを冬にしているのか?これからどれだけ春を傷付けて放置し、自分が最期を迎えるその瞬間までどれだけの知らを切り通すつもりでいるのか?魔女の力で未来を見透せば見透す程辛くなり、ただ天帝から下された命令だけを随行する者になれたらどれだけ楽だろうと思う。が、なれない。
何も知らないからこそ、こんな自分を、姉さん。お姉さま。と呼び心の底から慕ってくれる二人がどうしようも無く可愛い。
他者には到底真似出来ない程美しく、何処までも透明に輝く心を持っている二人だからこそ、本気で弟だと言ってこの腕に、この胸に抱き締め続けたいと想い描く程、愛おしい。だからこそ、だ。
《闇に突き落とし、導いて差し上げますね…。》
今は姉という仮面を付け、あの二人の中に眠る性質を利用して偽りの、だが、本当の恋心を気付かせ、結ばせよう。と決意する。
《‥なにせ私、妖怪である以上に魔女ですから…》
静かに呟き、左右色の違う瞳から一筋の涙を溢し、それが顎からキラリと光輝きながら落ちる瞬間にはいつものクールで冷静な彼女に戻っており、何処か影のある薄い笑みを口元に刻んでいた。
《こんな魔女…‥妖怪の、何処が姉かしら…》
自分がどれだけ酷な仕打ちを冬にしているのか?これからどれだけ春を傷付けて放置し、自分が最期を迎えるその瞬間までどれだけの知らを切り通すつもりでいるのか?魔女の力で未来を見透せば見透す程辛くなり、ただ天帝から下された命令だけを随行する者になれたらどれだけ楽だろうと思う。が、なれない。
何も知らないからこそ、こんな自分を、姉さん。お姉さま。と呼び心の底から慕ってくれる二人がどうしようも無く可愛い。
他者には到底真似出来ない程美しく、何処までも透明に輝く心を持っている二人だからこそ、本気で弟だと言ってこの腕に、この胸に抱き締め続けたいと想い描く程、愛おしい。だからこそ、だ。
《闇に突き落とし、導いて差し上げますね…。》
今は姉という仮面を付け、あの二人の中に眠る性質を利用して偽りの、だが、本当の恋心を気付かせ、結ばせよう。と決意する。
《‥なにせ私、妖怪である以上に魔女ですから…》
静かに呟き、左右色の違う瞳から一筋の涙を溢し、それが顎からキラリと光輝きながら落ちる瞬間にはいつものクールで冷静な彼女に戻っており、何処か影のある薄い笑みを口元に刻んでいた。