人生、やり直しませんか?
 トイレから戻ってきたころには、乃愛のお弁当が空になっていた。


 「美味しくなかったのかしら?」


 私と誰かの席をチラリと見て、首をかしげる乃愛。


 「え゛…誰かに食べさしたの?」


 「恋くんに食べてもらったわよ。彼、口をおさえてすごいスピードでトイレに向かってたわね」


 あっちゃぁ……なにしてんの乃愛。


 「あー…そうなんだ」


 「また、作ってくるわ♬」


 乃愛が天使の微笑みを浮かべながら、サラリと恐ろしいことを言う。


 「いや!もういいよ、乃愛一生購買でもいい!」


 「そう?じゃあいいわ」


 乃愛が残念そうな顔をする。


 悪いこと言ったな〜と思ったけど。


 あれを1週間食べ続けたら……命を落とすかもしれない。


 
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