人生、やり直しませんか?
 「あっ!俺、ちょっと教室戻る。じゃあな」


 「またね」


 恋は去り行きざまに私の背中をポンッと叩いて、階段を駆けおりていった。



 その次の瞬間、ブワァっと強い風が吹いて、校庭の砂を巻きあげた。


 わっ……目が痛い…。


 それが目に入ってしまった私は、恐る恐る目を開いて、見えた景色に絶句した。


 え……ここは、屋上?


 ところどころ…血痕があり、目を背けたくなるほどの悲惨な状況。


 そして屋上の中央には、血まみれで倒れている女の子。


 その時、私はハッとした、


 あれ……私?
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