私がいた場所。
「じゃ、行くか」
「っえ?」
「着物買いに!」
「あれ、佐之さんその子をつれてどこにいくんですか?」
廊下を通りかかった沖田さんと目があって思わずそらしてしまった。こわいですし…。
「お、総司も行くか?」
「だから、どこにいくんですか?それと外に出るなら土方さんの許可がいるんじゃないですか?」
「ああ、そうだな!こいつの着物買いにいこうと思ってな。じゃァ、土方さんのところ行ってくるからちょっと待っててくれ!」
言うが早いか土方さんの部屋に走っていった原田さんを見送ってからおそるおそる沖田さんの方に向き直る。少し色の薄い髪は茶色っぽい。
「なに?」
「い、いえ…」
「それ、平助の着物?」
「はい、先程お借りして」
「ふーん。ああ、そうそう」
ふとなにか思い付いたように口を開くと沖田さんは笑った。
「俺たち、新選組とか近藤さんの邪魔したら殺すからね」
「っ……」
笑っているのに目の奥は笑っていなくて私は目を離せないまま唾を飲み込んだ。口の中が渇いてきて一寸たりとも動けないそれはあの時、斉藤さんに刀を向けられたときと同じだ。違うのは目の前の沖田さんはまだ刀を抜いてはいないということだけ。厳しいように聞こえる彼の言葉は誰も言わないけれど本当のことなのだろう。邪魔になったなら私を殺すなんてこと彼らにはきっと容易いことだろう。
息が苦しくなってきたところで原田さんの足音が聞こえてきて、ほっとした。
「許可取ってきたぞ!俺と総司と一緒なら別にいいってよ!」
「お、沖田さんも一緒なんですね…」
「なにか不服?」
「そんなことは…よろしくお願いします」
「よし、行くぞ!」
「っえ?」
「着物買いに!」
「あれ、佐之さんその子をつれてどこにいくんですか?」
廊下を通りかかった沖田さんと目があって思わずそらしてしまった。こわいですし…。
「お、総司も行くか?」
「だから、どこにいくんですか?それと外に出るなら土方さんの許可がいるんじゃないですか?」
「ああ、そうだな!こいつの着物買いにいこうと思ってな。じゃァ、土方さんのところ行ってくるからちょっと待っててくれ!」
言うが早いか土方さんの部屋に走っていった原田さんを見送ってからおそるおそる沖田さんの方に向き直る。少し色の薄い髪は茶色っぽい。
「なに?」
「い、いえ…」
「それ、平助の着物?」
「はい、先程お借りして」
「ふーん。ああ、そうそう」
ふとなにか思い付いたように口を開くと沖田さんは笑った。
「俺たち、新選組とか近藤さんの邪魔したら殺すからね」
「っ……」
笑っているのに目の奥は笑っていなくて私は目を離せないまま唾を飲み込んだ。口の中が渇いてきて一寸たりとも動けないそれはあの時、斉藤さんに刀を向けられたときと同じだ。違うのは目の前の沖田さんはまだ刀を抜いてはいないということだけ。厳しいように聞こえる彼の言葉は誰も言わないけれど本当のことなのだろう。邪魔になったなら私を殺すなんてこと彼らにはきっと容易いことだろう。
息が苦しくなってきたところで原田さんの足音が聞こえてきて、ほっとした。
「許可取ってきたぞ!俺と総司と一緒なら別にいいってよ!」
「お、沖田さんも一緒なんですね…」
「なにか不服?」
「そんなことは…よろしくお願いします」
「よし、行くぞ!」