美狐はベッドの上で愛をささやく
「はい」
……寂しいけれど、そんなことを言って紅さんを困らせちゃいけない。
だから、わたしはニッコリ笑って返事をした。
「ここには結界を張ったし、わたしがいなくても霊体は襲われる心配はないと思うけれどね、寝ている間はそうはいかないだろう?
夢の中でもパラレルワールドへ行っても問題ないよう、知り合いを呼んだから、何も心配しなくてもいいよ」
紅さんがそう言った理由は、夕方から深夜にかけて仕事に出かけるからだ。
昼間は一緒に過ごせる。
それはとても嬉しい。
その反面、夜がひとりだとやっぱり不安……。
今だって、紅さんの隣で眠っていないと、とても悲しくて苦しいから。
早くひとりで眠れるようにならなきゃって思うんだけど、なかなか恐怖心は消えてくれない。
「紅さんのお知り合い……ですか?」
だけど紅さんの知り合いさんっていったいどんな人だろう。
霊媒師さん仲間みたいなものかな?