美狐はベッドの上で愛をささやく
「そう、きっと紗良ちゃんも気に入ると思うよ」
……いったいどんな人なんだろう。
いろいろ考えを巡らせていると、紅さんの手がわたしの頬へと伸びてくる。
わたしの右頬から伝わるあたたかな体温……。
それだけで、わたしの胸がキュッて締めつけられる。
「紗良ちゃん、夜は共にできないが、その分、髪は洗わせてね」
紅さんの世話好きはいったいどこまで続くんだろう。
もう、ほとんど体力は回復しているっていうのに、こうやってわたしの面倒を見ようとしてくる。
恥ずかしいけれど……紅さんがそれを望むなら、それでいい。
それにわたしだって、紅さんと少しでも多く一緒にいたいって思うから……。
紅さんがこうしてわたしを気にかけてくれるっていうことは、まだ傍にいられるっていう意味だよね。
「……はい」
たぶん、返事をしたわたしの顔はとても真っ赤になっているだろう。