美狐はベッドの上で愛をささやく

*・゚☆。・*はじめてのデートとさようならと……。*




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紅(クレナイ)さんに対する、わたしの愚(オロ)かな想いが発覚してから3日目が過ぎた。

紅さんにはたぶん、わたしの想いはうまく隠せていると思う。


真赭(マスホ)さんとは……少し心苦しい後ろめたい気持ちはあるものの、なんとかふつうに接することもできている。



3人とも、相変わらずとても優しい。



でも、もういい加減、こうしてお世話になってはいけない。




ただでさえ、汚らわしいわたし。




それなのに、『好き』という気持ちが、優しくされるたび強くなって、紅さんを汚(ヨゴ)してしまう。


身も心もこんな汚いわたしは、紅さんと一緒にいちゃいけない。


これ以上、綺麗な紅さんを穢(ケガ)しちゃいけないんだ。



……だから、今日で最後にしようって思う。

今日で……お別れするんだ。


紅さんと離れるって思うと、とても苦しいけれど……でも……紅さんはわたしなんかとは一緒にいてはいけない人。


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