美狐はベッドの上で愛をささやく
◇第三夜◇

*・゚★。・*真実へと導く甘い香り*




 . ゜
。 。
 。





何も見ないように……。


何も感じないように……。


何も想わないように……。



目をつむり続けるわたしの体は、突然、柔らかい布の上に落とされた。



どんなに何も感じないようにと思っても、やっぱり自分がいる場所が気になって、うっすらと目を開けていく……。





そうしたら――……。



「ん……っ!!」


わたしの口が、柔らかくて大きい何かに塞がれた。




苦しくて、息が出来なくて……。


わたしの上に被さっている何かから逃れようと、手を伸ばす。



触れてみると、固いけれど……でも、コンクリートみたいなカチカチな物じゃなくって、あたたかい『何か』だっていうことがわかった。


そこで、わたしに覆い被さっているのは布じゃなくって、誰かの体だって気がついた。




目をこじ開けて真ん前にいる人物を見つめると、わたしを見下ろしている視線と重なった。


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