俺様王子と2℃の恋
「……」

「あら、この子は?」

 言葉をなくした。
 そして、場違いだとも思った。

 だってこの人は私なんかよりもずっと綺麗で、樹の彼女としてもっとずっとふさわしいからだ。

「……ッ」

 彼女なのにこの敗北感。
 この虚しさと怒りをどこにぶつければいいのか分からないまま、私は樹へと向き直る。
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