いつもので。
育てるって!!
なにを言ってるんだろう。
なんだかすごくえっちなことを言われてるように思っちゃうわたしって変なのかな。
「なんで、そんなに驚いた顔するんだ?」
言葉も出なくなってしまったわたしを見て彼は不思議そうな表情をする。
「だって、そんなこと、言われたことないです」
それだけどうにか言うと、「ああ」と納得したみたい。
「まあ俺も初めて言ったんだけど……俺好みになるのは、いやか?」
さっきみたいな甘い声で、きれいな顔で迫られてしまったら、いや、なんて言えない。
それに、篤さんにもっとわたしを好きになってもらいたいって思う。
わたしは今この瞬間もどんどん目の前に彼に魅了され続けてるから、彼もそうだったらいいなって
「…篤さん好みになれたら、もっとわたしを好きになってくれますか?」
シャツをぎゅっと握って、からからに渇いた喉から声を絞り出すと、ぎゅっと抱きしめられた。
「…ああ」
なぜか少しの間があったけど、抱きしめてくれる腕の力は緩まないから、嫌われたりしたわけじゃないんだと思う。
「……だいすき」
「だから、誑かすなって」
もう黙れと言うように落とされたキスはわたしのレベルに合わせてくれたのか甘くて優しくて、うっとりしてしまうものだった。