いつもので。
ふたりもこう言ってくれているし、もう篤さんのせいでいいかな。
「付き合うことになったんだよね?」
店長がわかっていたかのように口を開く。
「えっと…はい」
こう改めて報告というか確認されると恥ずかしい…。
篤さんのこともわたしのことも知ってる人だとより恥ずかしいし照れくさい。
「すずちゃん、あいつ来ると目で追ってたもんね」
くすくすと店長に楽しそうに微笑まれて、かあっと頬が熱くなる。
確かに気になっていた人だったからちらちら見ちゃってたけど…バレてたんだ…。
「すずちゃん、真っ赤。かわいいっ」
梨麻さんににこにこ見つめられて、もっと恥ずかしくなった。
篤さんにもわかりやすいって言われたけど、わたしってそんなに顔や態度や仕草に出てたんだ…。
「さ、すずちゃんに会えて言いたい事言ったんだから満足でしょ。送るから帰ろう?」
梨麻さん大好きで心配性な店長はすぐにでも帰らせたいみたいだ。
でも梨麻さんはそうではないらしく、ツンと顔を背ける。
「いや。午前中だけいる。だめ?」
最後の「だめ?」だけすっごくかわいく甘えたように言ったように見えたのは気のせいかな…?
「具合悪くなったらちゃんと言うから。お願い、優河くん」
ダメ押しのように今度はじっと店長を見つめた梨麻さん。
店長が顔を真っ赤にして「…午前中だけだからね」って言ったあたり、確信犯なんだと思う。
満足そうに微笑んだ梨麻さんを見て、わたしには難易度が高いなとひっそり思った。